主要企業アンケート 国内景気、6割が「緩やかに拡大」 原料高・コロナ先行き不安(産経新聞)

出典元:産経新聞

新型コロナウイルス禍にウクライナ危機が重なり、エネルギー価格などの上昇や物流の停滞で世界経済は歴史的な物価高騰に直面している。インフレ抑制へ欧米などの中央銀行が政策金利の大幅な引き上げにかじを切り、マネーの流れも大きく変化する中、産経新聞は主要企業118社へのアンケートで、経営の実情や課題を探った。

<国内景気>

3月の蔓延(まんえん)防止等重点措置解除後に新型コロナウイルスと共生する「ウィズコロナ」にかじを切った日本経済について、企業の多くは景気改善への手応えを感じている半面、物価高やコロナ感染の再拡大への懸念から先行きの悪化への不安感も強いことが分かった。

国内景気の現状認識を聞いたところ、最も多い全体(118社)の61%が「緩やかに拡大」と回答した。

「〝経済再開〟により国内非製造業の業況はおおむね回復傾向」(飲食)、「飲食や宿泊、娯楽関連などの対面サービス業を中心に持ち直し」(金融)など、行動制限がない中での個人消費復調を指摘する声が目立った。

ただ、31・4%が「足踏み」と答え、「緩やかに後退」との回答も3・4%あった。「拡大」は0・8%にとどまった。

背景にあるのが、景気の足を引っ張るマイナス材料の山積だ。

世界のサプライチェーン(供給網)の〝重荷〟となっているコロナ感染拡大とウクライナ危機の影響への不安感は根強く、景気の懸念材料を複数回答で聞いたところ、「エネルギー・原材料価格の上昇」が最多の91・5%で、続いて「コロナ感染拡大」が62・7%を占めた。アンケートはコロナ感染「第7波」が徐々に鮮明になっていった7月上旬から下旬にかけて実施しており、行動制限の再導入をリスク要因とする声も複数あった。

先行きの不透明感を背景に国内総生産(GDP)がコロナ禍前水準に戻る時期を令和4年内と予想した割合は約35%にとどまり、4月に実施した前回アンケートの約44%から減少した。

■原発再稼働に期待感

<エネ安保強化>

燃料価格高騰や、季節外れの猛暑の影響で冷房需要が増えた6月下旬に東京電力管内では供給余力を示す予備率が5%以下で発令される「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」が初めて出されたこともあり、エネルギー問題への関心が高まっている。

エネルギー安全保障と電力の安定供給の両立に向けて推進すべき取り組みについて聞いたところ、最多の7割弱が中長期的な脱炭素化につながる「太陽光や風力などの再生可能エネルギーの拡大」を挙げた。

ただ、「再エネは天候に左右される」(電機)や「有事の電力需給逼迫にも対応できる電源構成が必要」(外食)などの理由から天候や燃料価格の影響を受けにくい電源として「安全性が確認された既存原発再稼働」を求める声も4割を超えた。

岸田文雄首相は安全性が確認された原発の最大限活用を掲げるが、現在、運転可能な原発は西日本の10基のみ。東日本では、令和6年2月に予定する東北電力女川原発2号機の再稼働以外のめどは立っていない。電力需要が高まる夏や冬の節電要請も常態化。「全電力を再エネでまかなうことは現実的でない」(商社)との分析もあった。

また、電力需給の安定確保のため、政府が7~9月に全国の家庭や企業に7年ぶりに行った節電要請については、事業に「大いに影響がある」と「多少は影響がある」との回答の合計が33・9%に達した。節電要請に協力する一方、経済活動への制約を懸念する企業の姿がうかがえる。

具体的な節電対策では、必要のない照明の消灯などエアコン以外の設備の節電が目立った。中には「電力逼迫が予想される時間帯を避けた揚げ物の仕込み」(流通)など業種の特性を踏まえた取り組みや、「自家発電を増やす」(食品)と供給面で貢献するとの回答もあった。

■「環境・エネ」最多

<政権の優先課題>

岸田政権に優先的に取り組んでほしい経済政策について複数回答で聞いたところ「環境・エネルギー政策」(44・9%)が最多で、「原油高・物価高対策」(43・2%)が続いた。ウクライナ危機に伴う原油高などを背景に、改めてエネルギー政策の在り方に関心が高まったことがうかがえる。

環境・エネルギー政策に関しては脱炭素化を進めるグリーントランスフォーメーション(GX)の促進を「政府全体で協議してほしい」(エネルギー)と推す声があった。政府は10年間に官民で150兆円規模の投資を目指しており、技術開発や産業構造の転換が期待されている。

「その他」(23・7%)の具体例としては「少子化対策」や「規制緩和」を求める声が目立った。運輸業界からは「水際対策の緩和」との回答が相次いだ。

また、岸田政権を「高く評価する」「ある程度は評価する」と回答した企業は計61・0%。評価の理由(複数回答)では、5月の経済安全保障推進法成立などを踏まえて「経済安全保障」(36・4%)が最も多かった。

「あまり評価しない」「まったく評価しない」は計5・9%。「どちらともいえない」とした上で、消費促進や経済活性化へ「思い切った政策に期待したい」(小売り)とする意見もあった。

【回答企業】

IHI▽曙ブレーキ工業▽旭化成▽アサヒグループホールディングス▽味の素▽イオン▽出光興産▽伊藤忠商事▽ANAホールディングス▽SMBC日興証券▽NEC▽NTT▽ENEOSホールディングス▽MS&ADインシュアランスグループホールディングス▽大阪ガス▽オリックス▽花王▽鹿島▽川崎重工業▽関西電力▽キッコーマン▽キヤノン▽九州電力▽京セラ▽キリンホールディングス▽クボタ▽KDDI▽神戸製鋼所▽コスモエネルギーホールディングス▽コロワイド▽サッポロホールディングス▽サントリーホールディングス▽JR東海▽JR西日本▽JR東日本▽JFEホールディングス▽JTB▽Jパワー(電源開発)▽J・フロントリテイリング▽資生堂▽清水建設▽シャープ▽商船三井▽スズキ▽住友化学▽住友商事▽住友生命保険▽セイコーエプソン▽西武ホールディングス▽積水ハウス▽セコム▽セブン&アイ・ホールディングス▽ゼンショーホールディングス▽双日▽ソフトバンクグループ▽SOMPOホールディングス▽第一生命ホールディングス▽ダイキン工業▽大成建設▽大和証券グループ本社▽大和ハウス工業▽高島屋▽武田薬品工業▽中部電力▽T&Dホールディングス▽TDK▽ディー・エヌ・エー▽DMG森精機▽帝人▽東京海上ホールディングス▽東京ガス▽東芝▽東レ▽トヨタ自動車▽豊田通商▽日産自動車▽NIPPON EXPRESSホールディングス▽日本航空▽日本製鉄▽日本生命保険▽日本たばこ産業▽日本マクドナルドホールディングス▽日本郵船▽任天堂▽野村ホールディングス▽パソナグループ▽パナソニックホールディングス▽ファーストリテイリング▽ファミリーマート▽富士通▽富士フイルムホールディングス▽ブリヂストン▽マツダ▽丸紅▽みずほフィナンシャルグループ▽三井住友トラスト・ホールディングス▽三井住友フィナンシャルグループ▽三井物産▽三井不動産▽三越伊勢丹ホールディングス▽三菱ケミカルグループ▽三菱地所▽三菱自動車▽三菱重工業▽三菱商事▽三菱電機▽三菱UFJフィナンシャル・グループ▽明治安田生命保険▽メルカリ▽ヤクルト本社▽ヤマトホールディングス▽ヤマハ発動機▽吉野家ホールディングス▽楽天グループ▽リクルートホールディングス▽りそなホールディングス▽ローソン▽ロート製薬(五十音順)

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