「十月大歌舞伎」コロナ禍の制約を逆手に取った企画はいいが…(日刊ゲンダイDIGITAL)

【広告】    レイコップ

コードレススティッククリーナー

使い勝手はコードレスが一番!

出典元:日刊ゲンダイDIGITAL

東京都などの緊急事態宣言も解除されたが、劇場の客足はなかなか戻らないようだ。今月は第1部に集客力のある市川猿之助が出ているのに、3階はほぼ埋まっていたが、1階、2階は空席が多い。

コントから漂う慈しみ 空気階段・もぐらの「ダメな人」への実感と共感

 その第1部のメインは「天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばはし)」。本来なら4時間近くの長い芝居だが、小幡小平次が出てくる部分を取り出して「小平次外伝」としての上演。だから、タイトルにある天竺徳兵衛は出てこない。

 コロナ禍の歌舞伎座は、2時間前後の枠に、1時間前後の芝居と、休憩をはさみ20分前後の舞踊劇というのが基本となっている。そのため、時間内におさまる演目から選ぶ、長いものはカットする、といった制約があるが、これを逆手に取り、普段カットされている部分だけを取り出すというアイデアは、いい。

 この状況下で歌舞伎座へ行く人は、よほどのファンだから、かえって、こういう機会には、めったに上演されないもののほうが喜ぶのではないか。

 猿之助の2役は、男と女。男は殺され、後半は幽霊になって出る。女は悪女。笑える場面が随所にあるのだが、客席は、あまり沸かない。まだお客さんは笑う気分ではないのかもしれない。

 陰惨な話のあとは、華やかな舞踊劇「俄獅子」で、尾上松也、市川笑也、坂東新悟が舞う。明るい気分で劇場をあとにしてくださいというコンセプト。

 第2部は松本白鸚の「時平の七笑」。白鸚はここ数年、これまでに演じていない役に挑んでいるが、これもそのひとつ。時平は片岡我當が当たり役としており、他の役者が演じるのは1982年以来。あえて演じるからにはと演出を変えている。

 舞踊劇は尾上松緑と中村鷹之資の「太刀盗人」。第3部は菊五郎の「松竹梅湯島掛額」。前半は喜劇で、正月の国立劇場での菊五郎劇団の芝居のように、アドリブ的なギャグがふんだんで、笑わせるはずなのだが、客席は爆笑にはならない。「おとなしく見なければならない」という状況下では、舞台と客席とが、一つになりにくい。こういうご時世だから楽しいものをという意図は分かるが、観客が笑える気分というか状況にならないと、喜劇は空回りしてしまう。

 後半は尾上右近が人形振りで八百屋お七を演じる。前半、流されるタイプの女性だったお七が、人形振りになると、一転して動きが激しく大きくなり、大胆な行動に出る。その落差が見もの。

 最後は中村芝翫と片岡孝太郎の舞踊劇「六歌仙容彩」のなかの「喜撰」。2人とも今回が初役。やってみました、という感じだった。

(作家・中川右介)

【広告】 更年期?

《経典薬方》寧心補腎丸

・活力が減退し、不安が原因で落ち着かないと感じる方に
・心身ともに充実した毎日を送りたい全ての方に

滋養強壮のほか、胃腸機能の改善、疲労回復に

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です