「水回り出張修理」で高額請求 全国で被害急増、巧妙な手口(産経新聞)

出典元:産経新聞

《出張費・見積もりは0円》《最短10分でスピード訪問》-。トイレの詰まりといった水回りトラブルの「駆けつけサービス」をうたってインターネット広告を出している業者から法外な工事代金を請求されるトラブルが、全国で相次いでいる。広域で活動しているとみられ、検索で広告が上位に表示されるようサイトの運営会社と結託しているケースも。支援に当たる弁護士らは警戒を呼び掛けている。(村嶋和樹)

■即日現金で要求

 「『工事をしたら(一定期間なら無条件で契約を解除できる)クーリングオフはできない』といわれた」。今年1月末以降、札幌市周辺で水回り修理などの出張サービスを利用した人から、関係機関にこんな相談が相次いだ。

 北海道などによると、相談者はいずれも「トイレ」「詰まり」などのキーワードでネット検索し、上位に表示された「アクアサポート24」という業者に電話。自宅に来て修理を始めた若い男らは「配管の高圧洗浄が必要」「床下の配管を工事する」と追加作業を次々と提案し、完了するとその場で料金を現金で支払うよう要求してきたという。

 金額は1件当たり平均30万円超で、中には約70万円を請求された人も。コンビニエンスストアのATM(現金自動預払機)で引き出して支払った人もいた。

 道によると、サイトに記載されていた札幌市内の住所は事務所のない「バーチャルオフィス」で、法人登記もされていなかった。契約書に書かれた千葉県内の事業者所在地にクーリングオフの通知を送ってもなしのつぶて。消費生活センターを通じて返金を求めたが、実際に返金されたのは一部のみだった。

 事態を重く見た道庁は3月24日、消費生活条例に基づき、クーリングオフを妨害したなどとしてアクアサポート24の業者名を公表。その後、サイトは閉鎖されたが、相談件数は3月末までに48件に上り、被害対策弁護団も結成された。

 道消費者安全課は「(アクアサポート24は)契約書の署名などから5~6人の集団とみられるが、もともと道内にいた事業者ではない。同様の手口自体は数年前からあったが、今回は請求金額が法外で、被害も急拡大した」と驚きを隠さない。

■兵庫から“遠征”

 サイトに格安料金を掲げて集客し数十万円単位の高額請求をする同種の悪質業者による被害は、昨年夏以降、北海道だけでなく愛知県や兵庫県、京都府でも弁護団が結成されるなど、急速に広がっている。

 弁護団によると、兵庫に本拠地を置く業者が愛知などに出向いて被害を拡大させた例も確認されるなど、広域に活動しているとみられる。東京都内でも3月末、都内3弁護士会が連携して無料電話相談を実施し、1日だけで37件の相談が寄せられた。

 共通するのは、その場で現金払いを要求する点だ。サイトでは「クレジットカード払い可能」としているが、実際には「現金なら料金を割り引く」などと言って巧みに支払わせようとする。支払い後にクーリングオフを求めても「利用者自身が電話で来訪を要請しており、クーリングオフの対象になる訪問販売には当たらない」などと主張するという。

■「検索上位」で連携

 だが、弁護団によると、業者に電話した段階で作業内容や料金が決まっていなければ、訪問販売に該当する。それでも、業者側は契約書面に「電話で要請された作業内容が変更する場合があると説明を受け、承諾した」などのチェック項目を設けている例もあり、被害者が声を上げにくい状況を巧妙に作り上げている。

 さらに弁護団によると、兵庫県内では、水回り修理などの出張サービスの広告を掲載しているサイトの運営会社が、ネット検索でこうした広告を上位に表示されるよう工作。見返りに業者側から報酬を得ているとみられ、裏で連携している構図も浮かぶ。

 札幌の被害対策弁護団事務局の稲川貴之弁護士は「サイトの見た目だけでは、悪質業者かどうかは判断できない。その場で現金払いをするなどせず、おかしいと思ったら相談してほしい」と訴えている。

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