出典元:夕刊フジ
ホラーにもいろいろあるが、11日公開の「カウントダウン」(ジャスティン・デック監督)は、まさに現代にふさわしい新しいタイプと旧タイプが混然一体になった完成形といえる。自分の命はあとどれくらいあるのか。それを知りたい人は必見という内容。
これまでにも死から逃れられない運命を描いた「ファイナル・デスティネーション」シリーズという作品があったが、これはその正当な継承作といえるかもしれない。
パーティーでクスリや音楽にふける若者たち。偶然その1人がスマホ上でおかしなアプリを見つける。
「あなたの余命、お知らせします」
面白い冗談だと、笑いながら何気なくインストールしてしまうコートニーと若者たち。だが残り3時間のカウントダウンを知らせる数字が刻まれていた。
ボーイフレンドのエヴァンが家まで自動車で送るというが、コートニーは「飲酒運転は危険だから」と乗らないという。怒ったエヴァンは走り去るが運転を誤り、大木に激突して大けがを負う。するとコートニーの携帯に「契約違反」という表示が。怖くなった彼女が家に帰ると待っていたのは「死」だった。
エヴァンが入院した病院で働く看護師のクインは、エヴァンの語る呪いのアプリに興味を抱きインストールしてしまう。すると携帯には余命3日の数字が。まさかと思うクイン。担当医師からセクハラを受け、病院もクビになってしまう中、アプリを削除してもらおうと販売店に行くと、同じアプリを入れてしまったマットに出会う。そこからとんでもない展開が待っていた。
現代ならではの携帯電話から拡散する呪いというデジタル感とアナログ感の何ともいえないミスマッチがユニークだ。
主演のクイン役にはネットフリックスで放送され、4週間で4000万人が見たという大ヒット作「YOU~君がすべて」のグィネヴィア・ベック役で一躍大ブレークを果たしたエリザベス・ライル。
ライルは本作で“スクリーム(絶叫)クイーン”と称賛されている。このアプリ、見かけたら、あなたはどうしますか。(望月苑巳)