出典元:現代ビジネス
ALSに罹患するとどんなことが顕著に起こるのか?
多くの人が知っているALSの患者さんは、ベッドに横たわっていて喉には呼吸器がつけられ、口からはチューブが1本か2本つながっていて、真顔の表情である場合が多いのではないでしょうか。また外出時と思われる場合も、車椅子に乗っていて同様な感じという印象だと思います。それは間違いというわけではありませんが、それはALSという難病がある程度進行し、落ち着いた状態なのです。
【写真】突然転んだのがALSの「前兆」。直前まで舞台に立っていた津久井さんの姿
ALSと言う難病は健常な状態から、筋肉などの萎縮や減少が始まります。感覚や神経は問題ないままに徐々に手や足が動かなくなり、呼吸をする筋肉も衰えるために気管切開をしたり呼吸器をつける事で安定をさせるという経緯をたどっていきます。つまり、いきなり冒頭のような状況になるわけではないのです。時間を経てその状態になっていく病気で、治療法が発見されていない「難病」であり「残酷な病気」として知られているのです。
健康な体からALSという病気の症状がスタートするのですが、様々に進行度合いは枝分かれしていき、その時間のかかり方もバラバラです。色々と顕著な特徴があるのは確かなのですが、個人差があるのも事実なのです。
ではぼくの場合はどうなのか。今回はALSと告知されてから1年弱で分かった事や体感したことをお話しようと思います。
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2019年3月に突然転び、それから検査をして同年9月に病名がALSと判明、10月に公に公表した津久井教生さん。1992年から続くニャンちゅうの声でお馴染みの人気声優だ。津久井さんが率直に綴っている連載「ALSと生きる」。第12回の今回は、自身がかかってみてわかった「身体の変化」について伝えていただきます。
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