出典元:AP通信
ポートルイス、モーリシャス、8月13日(AP)― インド洋の島国モーリシャスで座礁した商船三井の貨物船から、燃料を抜き取る作業が急ピッチで進められている中、モーリシャス政府は船主に損害賠償を請求する方針を明らかにした。
プラビンド・ジャグナット首相は、「重油の流出は国家的災害だ」と宣言し、船主の長鋪汽船に損害賠償を請求すると述べた。
パナマ船籍の貨物船「わかしお」は7月25日、中国からブラジルに向かう途中、湿地保全の国際条約「ラムサール条約」に登録されているポワント・デスニ-の自然保全地区で座礁した。
4000トンの燃料のうち、これまでに約1000トンが海に漏出したとみられ、2500トン相当が抜き取られて陸に運ばれた。新たに見つかった船体の亀裂は、強風と波浪で拡大しており、最悪の場合船体が二つに折れる可能性が指摘されている。
一方、数千人の市民や環境保護団体のボランティアが連日、サトウキビの葉やワラを布袋に詰めて、空のプラスチック容器をくくり付けた急ごしらえのオイルフェンスを海岸に沿って浮かべて、重油の漂着を防いでいる。
さらに、浅瀬では漂着した油をすくい取り、空のドラム缶に詰める作業が続けられており、これまでに約400トンの重油が海岸から回収されたという。
(日本語翻訳・編集 アフロ)