【巨人】「ダイナマイト・シンゴ」石川のV弾で平成初の阪神戦開幕5連勝(スポーツ報知)

出典元:一瞬の空白の後、石川(左端)が無事、ベンチの中で坂本勇(右端)らと笑顔でハイタッチを交わす(カメラ・竜田 卓)

◆阪神0―2巨人(20日・甲子園)

 巨人が平成最後の“伝統の一戦”でカード勝ち越しを決めた。ヒーローは「ダイナマイト・シンゴ」こと石川だ。2回1死一塁、先制の1号2ランをバックスクリーン左に運んだ。この2点をヤングマン―クックがゼロ封リレーで守り抜いた。巨人は阪神に開幕5連勝。昨年9月8日(甲子園)から8連勝で、甲子園球場では昨年7月16日から8連勝(ともに1分け挟む)とした。21日は平成ラストのタイガース戦。3タテを食らわせて新時代を迎えたい。

 ダイナマイトが爆発した。石川は両手に残る久々の感触に、喜びを隠せなかった。打球はバックスクリーン左へと吸い込まれる。跳ねるようにダイヤモンドを回ると、本塁付近で「ヨッシャー!」と雄たけびを上げた。「チームが勝てたことがうれしい。それに少しでも貢献できたことがうれしいんです」。2回1死一塁。岩貞のスライダーを捉え、今季初安打となる1号の先制2ランをたたきこんだ。

 17年8月8日の阪神戦(東京D)以来、620日ぶりの一発。大阪出身だけに幼少期から「(野球を)見に来るのは甲子園だった」という聖地でのアーチに、喜びは倍増だ。ベンチへ戻り首脳陣とハイタッチしたが、チームメートは素知らぬ顔。あえて無関心を装うメジャー式の儀式「サイレント・トリートメント」で祝福された。試合後は亀井と丸に「(肩で)風切っていけ!」と、そそのかされ、胸を張ってがに股歩きで登場。報道陣を爆笑の渦に包んだ。

 今季は開幕1軍入りしたが、チーム事情もあり1打席立っただけで2軍降格。14日に再昇格した。「集中力や気持ちが落ちることはなかった。呼ばれた時にしっかりいい準備、仕事ができるようにとだけを考えていた」。スタメンを告げられたのは前日の19日。「バッティングの状態がいい」という吉村打撃総合コーチの推薦もあり、原監督が起用を決断。19日の対戦では、この日を見据えて6回の守備から右翼で途中出場させた。この日は5回先頭でも中前安打を放ち、マルチ安打で期待に応えた。

 緊張を解いてくれたのは、大好きな“師匠”だった。球場入りの時から慎吾の表情はこわばっていた。練習後は記者の取材に対応する余裕すらなかった。そのくらい自分を追い込んでいた。試合前、亀井に顔をのぞかれると、「緊張してるん? 失敗してこい!」と背中を押された。

 「それでほんまに『ハッ』となった。いいことも悪いことも、糧にすればいいんだ―と。もう、亀さんのおかげです」。遠征ではよく食事に行き、いつも自身を気にかけてくれる。先輩の言葉に、自然体でグラウンドに向かうことができた。

 チームは2点を守りきり、阪神戦に開幕5連勝。平成最後の伝統の一戦で、5カードぶりの勝ち越しを決めた。原監督も「非常に強い戦力になれる人。結果を出してくれたのは、いろんな意味で呼び水になってくる」とたたえた。「調子の浮き沈みはあっても、気持ちの浮き沈みがあったら、もったいない。強い気持ちを持って野球を楽しんでいる」と慎吾。穏やかな表情とは裏腹に、気合に満ちた言葉だった。(小林 圭太)

 ◆石川 慎吾(いしかわ・しんご)1993年4月27日、大阪・堺市生まれ。25歳。東大阪大柏原高では3年夏に甲子園出場。2011年ドラフト3位で日本ハムに入団。16年11月、吉川光とともに大田、公文との2対2のトレードで巨人に移籍した。愛称は「ダイナマイト・シンゴ」。178センチ、80キロ。右投右打。年俸2100万円。

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