西川社長が報酬覚書にサイン 法人の日産も起訴へ(産経新聞)

出典元:日産自動車の西川広人社長(松本健吾撮影)

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、東京地検特捜部が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で、法人としての日産を起訴する方針を固めたことが7日、関係者への取材で分かった。ゴーン容疑者と前代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者(62)の勾留期限の10日にも、2人と併せて起訴する。

 ゴーン容疑者が退任後に受け取ることにした報酬の支払い名目などを記載した覚書に、同社の西川(さいかわ)広人社長(65)がサインしていたことも判明。西川氏は過少記載に関与していなかったとされるが、不正に気付けなかったことで経営責任を問われる可能性がある。

 ゴーン容疑者はケリー容疑者と共謀し、平成22~26年度の報酬を計約50億円過少に記載したとして、金商法違反容疑で逮捕された。

 金商法は虚偽の記載をした場合、10年以下の懲役か1千万円以下の罰金を科すと定めているが、法人の刑事責任を問う「両罰規定」も設けており、7億円以下の罰金を科すとしている。

 特捜部は、ゴーン容疑者らの虚偽記載が長期にわたり、金額も巨額であることから刑事責任の追及は不可欠と判断。2人を同法違反罪で起訴するとともに、法人も起訴する。さらに29年度までの直近3年分でも報酬を約40億円過少に記載したとして、ゴーン容疑者らを再逮捕する。

 両容疑者は役員報酬の記載が義務化された22年から、実際の年間報酬約20億円のうち約10億円を有価証券報告書に記載し、残りを退任後に受け取ることを計画。ケリー容疑者が名目や金額などを記載した覚書を毎年作成したとされる。

 覚書にはケリー容疑者とともに西川氏のサインが書かれていたという。西川氏は覚書が作成され始めた22年当時は仏ルノー取締役で、25年から日産取締役だった。ただ、西川氏はゴーン容疑者らの計画を認識していなかったとみられる。

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