審理207日、裁判員重い負担 半数は途中辞退(産経新聞)

実審理期間が207日となった神戸地裁姫路支部の裁判員裁判。被告は殺人や逮捕監禁致死など7事件で計11の罪に問われ、検察側と弁護側の主張も対立するなどし、多いときで週4回のペースで公判が進んだ。裁判員の負担は重かったとみられ、初公判後に半数の裁判員が辞退した。

 今回の裁判をめぐっては、裁判員の選任手続きの段階で、候補者501人のうち421人が仕事などを理由に辞退。暴力団が関係する事件のため、裁判所側は4月の初公判以降、廷内に入る前に必ず荷物検査や身体検査を実施するなど徹底した安全対策を取った。

 緊張した雰囲気の中で審理が続き、初公判から間もない4月と5月には、理由は明らかでないものの、裁判員6人のうち3人が相次いで辞退を申し出て解任された。証人は延べ120人以上が出廷、8月までは週4回のペースで審理が進められるなどしたため、裁判員の負担は相当重かったとみられる。

 この日午後2時から開かれた判決公判に、陳春根被告は黒いスーツ姿で入廷。死刑が求刑されていたが、殺人1件を無罪として無期懲役の主文が言い渡されると、落ち着いた様子で判決に聞き入った。一方、裁判員や補充裁判員は緊張した表情を崩さなかった。

 判決後、裁判員らはいずれも取材に応じなかった。被告側の弁護人は「裁判員は多大な犠牲を払いながらも責任を果たしてくれた」と評価したが、「他の事件も無罪だ」として控訴する方針を示した。

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