予算委論戦 野党、閣僚追及で甘さ 口利き疑惑の片山さつき氏も致命傷負わず(産経新聞)

出典元:参院予算委員会で答弁に臨む片山さつき地方創生相・女性活躍担当相。手前右は根本匠厚生労働相、後方は山下貴司法務相=7日午前、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

平成30年度第1次補正予算案が成立した。野党は7日まで計4日間開かれた衆参両院の予算委員会で、先月発足した第4次安倍晋三改造内閣の新閣僚の資質を追及したが、独自の疑惑を掘り起こす場面に乏しく、攻めの甘さが目立った。外国人労働者の受け入れ拡大に向け在留資格を創設する出入国管理法改正案も条件闘争のようになって論点がぼやけ、論戦は全体的に低調に流れた。

 「口利き疑惑が指摘され、政治資金収支報告書を何度も訂正している。こういう人に大臣をやらせていいんですか」

 共産党の小池晃書記局長は7日の参院予算委で、国税庁への口利き疑惑が報じられた片山さつき地方創生担当相の任命責任について、強い口調で安倍晋三首相に迫った。しかし首相は「職責を全うしてほしい」と、これまで通りの答弁を淡々と繰り返した。

 この日は国民民主党の足立信也氏も、さいたま市に設置された片山氏の著著の宣伝看板を取り上げた。看板には片山氏の写真が大書されており、足立氏は「政治用の宣伝だ。公職選挙法違反にあたるのでないか」と追及したが、政府側から明確な回答は引き出せなかった。

 片山氏はこれまでの質疑でも野党から集中砲火を浴びたが、質問内容は週刊誌報道をなぞるものが多かった。片山氏は係争中であることを理由にかわし続け、致命傷を負うまでには至らなかった。

 今国会の最大の争点の一つである出入国管理法改正案も、議論が深まったとはいい難い。

 野党は、外国人材の受け入れ総数や社会保障制度など制度の詳細が不透明なことを一斉に批判した。ただし、野党議員も地元や支援者から人手不足への対応を急ぐよう求められている事情があり、改正案に強硬には反対していないからだ。

 立憲民主党の蓮舫副代表は5日の参院予算委で、改正案について「決めた期間だけ来てもらう。何人来るか分からない。保険制度や教育のあり方は未定。あまりにも虫がいい」と不備を指摘した。

 その一方で「住環境や多様な宗教、他文化共生のあり方を全ての省庁で議論すべきだ」とも述べ、新たに来日する外国人の環境整備を進めるよう求めた。これには首相も「その通り。関係省庁が連携して準備を進めなければいけない」と歩調を合わせた。

 野党側は、これまでの質疑が不十分として、12月10日までの会期中に衆参の予算委で集中審議を行うよう求めている。しかし、迫力不足の質疑を続ければ、与党ペースの流れを変えるのは難しい。(大島悠亮)

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