こんな北朝鮮、見たことない…!写真家が29年間撮り続けた“未知の国”の日常(現代ビジネス)

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出典元:現代ビジネス

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の“鎖国”が依然として続いている。密輸業者などが新型コロナウイルスを北朝鮮国内へ持ち込むのを防ぐために、1400キロメートルに及ぶ中国との国境線に人の背丈よりも高いコンクリート壁を建設しているという。

【写真をすべて見る】こんな北朝鮮、見たことない…!“未知の国”の人びとの自然な姿

 私の北朝鮮取材は計43回。近年では年3回訪れていたが、新型コロナウイルス感染防止のための国境封鎖によって入国できなくなった。

 SARS(重症急性呼吸器症候群)の感染が広がっていた2003年4月、国境封鎖直前に滑り込みで入国した私は、平壌(ピョンヤン)近郊で10日間の隔離を受けた。この時の封鎖は約10ヵ月間だったとのことだが、今回はそれとは比較にならないくらい事態は深刻なようだ。

 7月初旬にはロシア大使館関係者の約80人が列車で帰国し、同月23日にはインドネシアなど東南アジアとヨーロッパの大使館関係者がバスで中国へと “脱出”した。外国から高級食材が入らなくなり、北朝鮮でも贅沢な食生活をしてきた外国大使館の外交官とその家族が粗食に耐えられなくなったのが、逃げ出した理由なのかも知れない。

 そんな折、平壌の「日本人村」で暮らす「よど号グループ」から私へ、7月26日にメールが送られてきた。それには、北朝鮮の最新食糧事情が書かれていた。

 「食糧事情については、昨年の作況が台風被害で計画未達であったこと、コロナ防疫・国境封鎖の影響で輸入品に支障が出ていることがマイナス要因ではあります。ですが、日本で伝えられているような深刻な感じはそれほどありません。

 いまの作況は『よど農場』はキュウリ、キャベツ、ナスと豊作です。周囲の農場も稲やトウモロコシの作況はいい感じです。朝鮮のTVでは現在、『暴炎(炎暑)』下での水温管理など炎暑対策を訴えている、という状況です」

 「よど農場」とは、彼らが大同江(テドンガン)の川岸で耕作している家庭菜園のこと。その大同江では、浚渫船や砂利運搬船がひっきりなしに行き来しているという。これはコンクリート製造に必要な川砂を掘削するためで、この状況下でもビル建設が活発に続いていることの証左だ。

 長らく海外取材だけをしてきた私は、北朝鮮だけでなくどの国へも行くことが出来なくなった。そこで、取材に追われてほとんどそのままになっていた膨大な写真の整理を始めた。デジタルカメラを使うようになってからは撮影枚数が増え、近年では1回の取材で5000枚も撮っている。

 北朝鮮で撮影してきた膨大な写真の中から「人」をキーワードに100枚を厳選し、「平壌の人びと」と題した写真展を東京など各地で開催することにした(開催日と会場は、文末に記している)。ここでは写真展で展示し切れないものを中心に、“見たこともない北朝鮮”をご紹介したい。

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