EUの新環境規制 2035年のHV販売禁止だけではない苛烈な中身(日経ビジネス)

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出典元:日経ビジネス

7月14日、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が、自動車業界を揺るがす規制を発表した。

【関連画像】EUや英国は、自動車関連の規制を立て続けに強化する。国境炭素税は23年から暫定的に始め、26年から本格的に導入する方針だ

 2035年に発売できる新車は、排出ガスゼロ車のみとする規制を提案した。文面を解釈すれば、対象となるのは電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)のみ。ガソリン車やディーゼル車だけではなく、実質的にエンジンを搭載したハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売も禁じることになる。自動車メーカー関係者は「予想していたシナリオの最も厳しいものとなった」と話す。

 同時に、30年の二酸化炭素(CO2)排出規制も見直した。従来は走行1km当たりのCO2排出量を21年比で37.5%削減する案だったが、これを55%削減に引き上げた。走行1km当たりのCO2排出量はメーカー平均で50グラム以下が求められるため、30年時点でも50グラムを超えるHVの販売が難しくなる。

 これらの規制強化は50年にEUの温暖化ガス排出量をゼロにするという目標に沿ったものだ。30年までには1990年比で55%削減する。欧州委員会のフォンデアライエン委員長は同日の記者会見で、「交通部門のCO2排出量は減るどころか、増えている。これを逆転させなければならない」と述べ、自動車産業に厳しい姿勢をみせた。

 以前から、自動車のCO2規制強化は不可避とみられていた。筆者が2020年4月に欧州委員会の環境・エネルギー担当に今後のCO2排出規制について質問したところ、「既に時代遅れの技術やビジネスモデルに固執し、気候変動への対処を遅らせるべきではない」と語り、規制強化を匂わせていた。

 今後、欧州委員会の提案は、加盟国や欧州議会の承認を受けなければならない。最終決定はまだ先になるが、厳しいCO2規制が導入されれば、EVシフトが加速しそうだ。

 ただ、EUの苛烈な環境規制はこれだけではない。今後、自動車メーカーが影響を受ける規制が次から次へとやってくる。

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