サクラ、カラ発注、偽物販売 中国最大ECセールの怪しいウラ側(日経ビジネス)

出典元:日経ビジネス

今年もアリババ集団系の天猫(Tmall)のお買い物イベント「双11(ダブルイレブン)」が8兆円近くにも上る華々しいGMV(流通取扱額)の新記録とともに幕を閉じた。競合するEC大手の京東(JD.com)や近年ライブコマースに力を入れる快手(Kwai)も対抗するように同時期に大規模なセールを行ったことも例年以上に世間の注目を集めた原因の1つだ。

【関連画像】業界内で出回る「双11期間の『ライブコマース関連業務』価格表」

 今年の双11の話題も昨年までに続き、ライブコマースが引っ張ったといっていいだろう。テレビ通販のインターネット版ともいえるライブコマースは18年からアリババ系の「淘宝(タオバオ)ライブ」を中心に急速に拡大した。それをけん引したのがインフルエンサーの「口紅王子」李佳琦(リー・ジャーチー、英語名Austin)と薇婭(ウェイヤー、viya)で、今年も10月末の予約販売初日にはふたりで合計70億元(約1100億円)、当日にも24億元を売り上げた。また淘宝に対抗する快手におけるライブコマース首位の辛巴(シンバ)もこの期間中に50回の配信を行い、売り上げは計88億元に達した。

 しかし金額面では記録を更新したものの、それ以外の話題は乏しい双11だったというのが、日本と中国のいずれにおいても筆者周辺の共通した感想でもある。双11は毎回、何かが起きて当たり前のいわば「特異点」であり、受け手側が慣れて驚かなくなってしまったという面もあるだろう。しかし数年前は新技術や面白いキャンペーンのお披露目の場であったのに比べると、ライブコマースという3年前から話題になっているような言葉が今年も前面に出てくることには、何かしらの停滞を感じざるを得ない。代わりに近年、中国で話題になっているのはECとライブコマースの負の側面だ。

●気ままな返品もメーカー負担

 デモンストレーションや巧みな話術で買いたくなる魔法をかけるライブコマースは実際のところ、衝動買いを誘発して売り上げにつなげているという側面が強い。だから少したって手元に届いた商品を見て我に返り、返品する人が多いのは出自であるテレビ通販と同じである。

 しかも近年のECは消費者にかなり有利な返品ルールを設定している場合が多い。特にサイズ規格が統一されていないアパレルでは「七天無理由退貨(7日以内なら理由なしで返品可)」が一般的で、まるで店頭で試着するかのような気軽さでサイズ違いの服をいくつか買ってとりあえず着てみて、合わないものを全部返品するような行為も珍しいものではない。

 ライブコマースを専⾨にマーケティング⽀援を⾏う上海ユンツァンの⾦総経理によれば、この返品がメーカーの思わぬ負担になっているという。

 「気軽に行われる返品に関わる配送料やコストは多くの場合メーカー負担とされてしまいます。届いたのが不良品だったということなら当然メーカーが支払うべきものです。しかし実際は顧客側に不良品の立証責任が厳しく求められるわけでもなく、もし紛争になりプラットフォームが介入すると結局メーカーの責任とされてしまうことが多い。あまり争うと低評価を拡散されてしまうリスクもあるので、強く出られないのが実情でしょう。また返品率が高まるとプラットフォームからペナルティーを科せられる場合もあり、頭の痛い問題です」

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