新型コロナ、日本人が最も恐れるべきなのは「社会の分断」であるワケ(現代ビジネス)

出典元:現代ビジネス

冬の新型コロナの感染再拡大を、各国がそれぞれの考え方を反映させた取り組みで、受け止めている。

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 世界最大の被害を出しているのは、アメリカ合衆国だ。特に深刻なのは、大統領選挙にあたり、新型コロナへの姿勢の違いが、政治勢力のイデオロギー的な違いと重なって、社会の分裂を進展させたように見えることだ。

 アメリカが民主党リベラル系(都市生活者層)と共和党保守系(地方部生活者層)の二極分化の傾向を強めていた事態は、ここ数年で始まったというよりは、数十年の間にずっと進行していた。

 だが現職大統領であり、今回の共和党大統領候補であったトランプ大統領が、「新型コロナを恐れるな」という態度を強くしたことから、広範で強い新型コロナ政策を望む民主党系の人々とのイデオロギー的対立が、感染症対策のあり方にまで及んでしまった。

 もともと新型コロナの被害は、人口密集度が高い都市部で大きくなる。都市生活者層の間で脅威の認識の度合いが高まるのは、自然ではある。地方では被害の程度が低いため、脅威認識も低くなる傾向はあるだろう。アメリカの場合、この事情が、二極分化した社会事情に飛び火した。

 ニューヨーク州のクオモ州知事に代表される民主党系の政治家たちは、都市部での早期の強いロックダウンを推進する。教会などの宗教組織も例外扱いせず、強く規制しようとする。さらには徹底したマスクの着用やソーシャルディスタンスを呼び掛けて、社会的制約を広げることにも熱心だ。

 ところがこれを見て、地方部の保守派の人々は、巨大メディアを牛耳るリベラルが、憲法に保障された個人の自由を侵害している、と捉える。もととも共和党保守系の支持基盤である宗教組織などが、マスク着用への嫌悪感を表明したり、多人数集会制限に反発したりする傾向を強め、新型コロナの問題が社会的分断を悪化させた。

 このような状況では、国民一体となって新型コロナ対策に取り組んで最善の結果を得ていくことが、非常に困難になる。被害が大きくなると、ますます社会の分断も進むという現象も起こってくる。

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