出典元:AP通信
キルバジャル、アゼルバイジャン、11月26日(AP)― アゼルバイジャンは11月25日、南コーカサス地方の同国西部キルバジャル県への部隊配備を開始した。これより先アルメニアは、南西部のアグダム県をアゼルバイジャンに返還した。
係争地ナゴルノカラバフ以外でアルメニアが実効支配する地域は、11月10日にロシアの仲介で成立した停戦協定で、アゼルバイジャンへの返還が合意されていた。
キルバジャル県は11月15日に返還される予定だった。しかし、アルメニア系住民の大量脱出にアルメニア軍の撤退が重なり、悪天候に加えて山岳地帯の道路事情など複合的理由で、アルメニアが返還期限の延長を要請し、アゼルバイジャンがこれを容認したため、当初の予定より10日遅れの領土返還となった。
ナゴルノカラバフを巡る両国による軍事衝突は9月27日に発生。6週間にわたる激しい戦闘の末、ロシアの仲介で停戦に至った。
1994年のナゴルノカラバフ戦争終結以降、アルメニア系住民が移住していたアゼルバイジャン領は同国に返還されるが、紛争の根本的原因であるナゴルノカラバフは、依然アルメニアが実効支配したままだ。
(日本語翻訳・編集 アフロ)