出典元:AP通信
ブカシ、インドネシア、10月8日(AP)― 「雇用創出に関するオムニバス法案」が10月5日、インドネシア国会で賛成多数で可決、成立した。
新法は労働者の権利を損ない、環境を破壊するとして、同法に反対する労働者や学生らが7日、首都圏で抗議デモを行った。その際、デモ隊の一部が警備の機動隊と衝突、デモ隊と機動隊の双方にけが人が出た。
首都ジャカルタの東側に位置する西ジャワ州ブカシでは、隊列を組む機動隊員の面前で学生が倒れ、仲間に介護される様子がビデオ映像に捉えられていた。
学生が倒れる直前に銃声が聞こえたとする証言があるが、当局はデモの規制に催涙弾とゴム弾しか使用していないと主張。学生の容体については不明だ。
新雇用創出法は、既存の労働法、空間計画法、環境管理法など79の法律を修改正。インドネシアの労働体系と天然資源管理に、抜本的な変化をもたらすと期待されている。
同法は、2億7000万人超の人口を抱えるインドネシアへの投資を呼び込む取り組みの一環として、ジョコ・ウィドド政権が推進していたもので、非効率的な役所仕事を改善し、官僚的形式主義の削減を目的としている。
(日本語翻訳・編集 アフロ)