出典元:現代ビジネス
北海道大雪山系トムラウシ山からの下山中に、シマエナガの子供に出会いました。
トムラウシ山は、大雪山国立公園のほぼ中央にそびえる標高2141mの山で、頂上からは360度の絶景が望めます。大雪山系の奥座敷に雄々しく鎮座する姿から、僕は「大雪山のラスボス」と呼んでいます。
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登山口は、そばの産地として有名な新得町から車で1時間ほど入ったトムラウシ温泉東大雪荘のそばにあって、山頂までは6時間以上、往復20kmの長丁場です。下山時には、もうヘロヘロになります。
今回もそんなヘロヘロ状態で登山道を下っていると、小鳥の群れが集まっているのを見つけました。
小鳥たちは、登山道の水溜まりで水浴びをしています。雨がほとんど降らない日が続いたので、貴重なオアシスなのかもしれません。
小鳥の集団は、シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヒガラ、コゲラ、ミソサザイなどの混成だったのですが、そこになんとシマエナガの幼鳥の姿が!
しばらく遠くから観察して、慎重にすこしずつ近寄っていくと、ちびっこシマエナガは枝に止まり不思議そうな顔で、こっちをうかがっています。子供なので好奇心が強いのかもしれません♪
最近、「雪の妖精」とも呼ばれ、大人気のシマエナガですが、幼鳥に出会うのは久しぶりです。
成鳥は、ちっちゃな黒目に黄色いアイシャドーが特徴ですが、幼鳥は、赤いアイシャドーがチャームポイントです。顔も成鳥のように真っ白ではなく、頬に薄い茶色の模様が入ります。それが、なんともあどけなく、めんこいんです。
おかげで、体は疲れ果てていましたが、幸せな気持ちで下山できました。
山頂を極めるのも登山の目的ではありますが、登り下りの途中でこんな奇跡のような出会いや発見があるのも登山の醍醐味なんですよね。