出典元:夕刊フジ
【芳野友美 再現いろはにほへと(30)】
干支を一周さかのぼって2008年。当時28歳。
その年、私はマネージャーと同じ事務所のタレント数人で、京都に行きました。1泊2日の観光を兼ねた初詣! そこで私は偶然にもUFOを撮ってしまったのです!
それは二条城での出来事。
思い思いに庭園を歩いている時、景色もきれいだしここでブログ用に自撮りをしようと思い、ふと携帯を掲げてパシャリ!
たしか、降り注ぐ太陽の光が画面越しできれいに見えたからああいう画角にしたんだと思う。
で、撮れた写真を確認してみると…。
ぎゃーーー! 大変なものが写ってしまった!!
空に浮かぶ黒い影。シルエットは明らかにUFO!!
興奮状態で心臓バクバク! 軽いパニック状態で、ちょうど前を歩くマネージャーのところに一目散に走って「ヤバい! ヤバいです! 私UFO撮っちゃいました!!! どうしよう(汗)」とまくし立て、画像を見せると…。
「それは太陽だよ」と笑われた。
え…。
最初は信じられなくて「ちゃんと見てくださいよ! どう見てもUFOの形してるし!」って反論したけど、どうやら太陽は黒く写るらしいことをその時初めて知りました。
今でもたまにマネージャーから笑い話としてその時のことを言われます(笑)。
この歳になっても世の中には知らないことがたくさんあるけど、日常生活の中でそういうものに出会える可能性は低くなっていて、その分ふとした日常で新しいことを知った時、その事実よりも新鮮さという付加価値が想像以上にうれしいものだと、最近感じたことがあって…。
伝わってるかなー?
ちょっとカッコつけて書いてみたけど(笑)。もう少し分かりやすく言えば、日常会話の中で標準語だと思っていた言葉のイントネーションが方言だと知り「へーそうだったのか」と思う以上に、上京して20年以上たつのにいまだに知らずに使っている方言があるということが新鮮で、なぜだかうれしくなってしまう感覚!
これも伝わってるのかなー? 書いてたら分からなくなってきた(笑)。
この感覚が共感してもらえるものなのか、私特有のものなのか分からないけど、そんなことを考えていて思い出した京都での出来事でした。
この時は、まだうれしいより恥ずかしい感覚の方が強かったかな。
■芳野友美(よしの・ゆみ)
1980年7月2日生まれ、福岡県飯塚市出身。再現ドラマに多数出演する女優。その他、ドラマやCM、バラエティーでも活躍中。ハナマルキ「液体塩こうじ」CMに出演中、また田苑酒造イメージキャラクターを務める。