日銀が陥った金融緩和「持久戦→エンドレス」にFRBも…(日経ビジネス)

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出典元:日経ビジネス

米国で中央銀行にあたる連邦準備理事会(FRB)は2つのマンデート(責務)を負っている。それは「物価安定」と「最大雇用」であり、分かりやすく言えば、物価安定が脅かされない範囲で雇用者数を最大限まで増やすように金融政策を運営するということである。

【関連グラフ】米エコノミスト調査の期待インフレ率(向こう10年についての年平均)

 そして、物価安定を具体的な数字で示しているのが米国の場合は「インフレーション・ゴール」と呼ばれるもの、要するにインフレ目標であり、個人消費支出(PCE)デフレーターという物価統計で「2%」に設定されている。この目標に沿った物価の上昇が実現するように、金融政策をFRBはファインチューニングするわけである。

 もっとも、利上げや利下げといった金融政策の変更は、リアルタイムで実体経済に影響を及ぼすわけではなく、その効果が浸透するまでには一定の時間差がある。米国の場合はだいたい1年~1年半といわれており、それまでの間に経済に影響を及ぼすさまざまな出来事が起こり得るので、金融政策のかじ取りはなかなか難しい。

 インフレ率(消費者レベルの物価上昇率)についても、統計で出てくる数字はあくまで過去のものなので(しかも消費者物価は景気の良しあしに対して遅行する指標である)、そうした数字ばかりをにらみながら金融政策を運営すると、バックミラーを見ながら自動車を運転するというような、危なっかしいことになってしまう。

 一方で、人々が将来の数字として頭の中に思い描いて経済活動の基準に据えるインフレ率(期待インフレ率)が、現実のインフレ率に大きな影響を及ぼすという考え方が、程度の差はあるにせよ、先進各国の中央銀行には根付いている。

 実際のインフレ率を2%に持っていって安定させようとする場合、その前提として、人々の期待インフレ率が目標である2%あたりにしっかりクギ付けされている状態を維持するのが望ましいというわけだ。

●2%をかなり下回る米国の期待インフレ率

 そして、現実のインフレ率が目標を下回り続けるのをそのまま放置するのは危険であり、何らかの政策行動によって期待インフレ率がだらりと下がってこないように工夫しなければならないと、中央銀行パーソンは考える。物価が十分に上昇するまで金融緩和を将来も継続することを約束する「フォワード・ガイダンス」という手法が、そうした工夫の代表例である。

 けれども、米国の金融市場における将来の物価上昇率の織り込みは、2%をかなり下回っている。通常の米国債とインフレ連動債の利回り格差から算出されるブレークイーブン・インフレ率(BEI)は、市場ベースの期待インフレ率としてよく用いられる数字なのだが、10年物の場合、8月末時点で1.7%程度にとどまっている。

 では、エコノミストや大学教授といった経済専門家の期待インフレ率はどうなっているのだろうか。米国の地区連邦準備銀行の1つであるフィラデルフィア地区連銀は、四半期ごとに、そうした項目を含むプロの予測調査(Survey of Professional Forecasters)の結果を公表している。

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