巨人、阿部2軍監督への“禅譲準備”着々 原監督が授けた帝王学「理」と「断」(夕刊フジ)

出典元:夕刊フジ

巨人は16日、元木大介ヘッドコーチ(48)が虫垂炎と診断され、同日中に手術を受けたうえで入院すると発表。阿部慎之助2軍監督(41)がヘッド代行として、急遽ベンチに入った。次期監督候補の大本命が原辰徳監督(62)の隣でグラウンドに目を光らせる光景は、近未来のチームの姿を思わせる。ヘッドコーチの立場での監督修行は、指揮官自身も経験した1軍監督への登竜門だ。 (片岡将)

【写真】阿部効果だ!今季初スタメンで先制1号ソロ本塁打を放つ巨人・田中俊

 阿部ヘッド代行が本拠地に到着したのは、試合前練習が終了する間際の午後3時20分頃。イースタン・リーグDeNA戦のため神奈川・平塚にいたが、押っ取り刀で駆け付けた。プレーボールがかかると、ベンチで原監督の隣に立って戦況を見守り、8回途中で突如乱れて降板した先発の田口に厳しい表情で声を掛ける姿もあった。

 終盤に阪神の猛烈な追い上げを受けたものの1点差で振り切り、9連勝で優勝マジックは「35」に。この日のヒーローは2軍暮らしが長く続いた野手2人。3安打2打点の田中俊、今季初先発で2安打4打点の立岡に、原監督は「素晴らしい。『阿部チルドレン』とでもいうんでしょうかね。よみうりランドで一生懸命、真っ黒になっている2人が大きな役割を果たしてくれました」としゃれた賛辞を送った。

 阿部代行にとっては指導者として1軍デビュー戦。初陣を白星で飾り、「この目線でみる試合の難しさを感じた。試合は進んでいくなかで、いろんな局面に気を配りながら選手に伝達していかないといけない」と振り返った。当面は2軍の指揮を村田修一2軍野手総合コーチに任せて、元木ヘッドの復帰まで代役を務める予定だ。

 指揮官は「ワンチームですから。みんなで助け合いながらやるなかで最善の策」と阿部代行に関しては多くを語らなかった。それでも、ヘッドコーチ離脱という不測の事態でもタダでは転ばず、次期監督へのレッスンの機会として生かそうという狙いが透けて見える。

 以前には、自身も長嶋政権の2000、01年にヘッドコーチを務めた経験がいまに生きていると述懐していた。

 「コーチという中間管理職には限界があり、監督にはそれがない。だから監督の立場では、自分の意志をきちっと伝える。決断はやみくもではなく、責任を持った『理』が必要」

 コーチの立場では、監督の意思を越えて自分の意見を通すことはできないという「限界」がある。この立場を理解しているからこそ、コーチや選手を納得させる根拠を持って断を下す。指揮官が考える将の要諦だ。

 番頭格の離脱という緊急事態も、帝王学の一環として生かせる余裕がいまの巨人にはある。首位独走に対する、望外の報酬となるかもしれない。

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