ホンダが売る「ウイルスを“殺す”シート」(日経ビジネス)

オパシー・アンチバクテリアルハンドジェル

細菌・ウイルス消毒用のハンドジェルです。

・高い殺菌作用を誇る「擦り込み式」

・小さなお子様でも使用が可能

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出典元:日経ビジネス

若い読者には、もはやバブル経済なんて“伝説”かもしれないが、まさにそのバブルが膨れ上がっていた1980年代後半に、自動車部品メーカー各社がこぞって「新規事業」に乗り出したことがあった。カネがあるうちに食いぶちを広げておこうという意図だったのだろうが、その分野は、福祉・医療関連、住宅関連、あるいは設備関連など実に様々だった。残念ながらそのほとんどは実を結ぶことなく、その後のバブル崩壊に伴う不況で、あえなく撤退を迫られた。

【写真】ホンダの抗アレルゲン・抗ウイルス機能を備えたシート生地「アレルクリーンプラス」を採用した、内田洋行のオフィスチェア「Elfie」

 この例から何を言いたいかというと、自動車産業で使われている技術が、実は極めて特殊で、なかなか他の分野への応用が難しいものだということだ。自動車は長い年月にわたって使われ、暑さ、寒さ、湿気や乾燥、紫外線に耐え、しかも安全の確保が絶対の条件だから要求される信頼性のレベルは高く、かといって高価では売れないからコストには厳しい。それでもなんとかビジネスが成立しているのは、生産台数が他の機械製品に比べて桁違いに多いからだ。

 ある自動車用プレス部品のメーカーが、鋼板の加工技術を生かして住宅の門扉の製造に進出したときの話を聞いたことがある。その会社は、同じ鋼板を成形する製品だから自社技術が生かせると思ったようなのだが、やってみて初めてその難しさに直面したという。門扉は様々な住宅の用途、志向に合わせて、非常に多様な製品を用意しなければならず、いきおい多品種少量生産にならざるを得ない。さらに、それぞれの施工条件に合わせた細かい変更も伴う。もちろん、自動車部品の世界でも多品種少量生産は要求されるのだが、その度合いが、自動車と住宅ではまったくレベルが違っていた。結局その企業は、バブル崩壊に伴う業績の悪化で「本業回帰」を迫られたという。

●ホンダが特許戦略を転換

 だから繰り返しになるが、自動車のために開発された技術を他の分野に生かすというのは、言葉では簡単なのだが、実践するのはそう易しいことではない。このため多くの自動車メーカーではこれまで、自社の特許は「自社製品の優位性を守るもの」という位置づけであって「他社に売却して利益を上げるもの」ではなかった。たとえ特許を提供する場合があっても、それは他社からの依頼に応じるという場合がほとんどだった。

 そうした中でホンダは、2017年からこうした「受け身」の姿勢を転換し、自社の知的財産を積極的に外部に売り込むようになった。一言で説明すれば、これまでの「守り」の知財(知的財産)管理から、「攻め」の知財管理へと戦略を転換したということになる。今回ホンダは記者説明会を開催し、「攻め」の知財管理の一端を明かした。

 確かに、最近のクルマは、昔に比べるとはるかに採用している技術の幅が広くなった。例えば最近のクルマではカメラで人やクルマを認識して自動的にブレーキをかける機能を搭載することは当たり前になった。こうした認識技術は他の分野でも使えそうだし、事実、後述するように使われ始めている。またホンダは、保有特許の資産規模で国内企業の中では10年連続で上位10位以内にランキングされている企業だ。しかし、特許は多く保有していればいいというものではない。これらを活用して価値を生み出していかなければ何の意味もない。これが、知財管理の戦略を転換した背景にある。

 では「攻め」の知財管理とは何か。ホンダは2つの方向で取り組んでいる。一つは「既存の業務の効率化」であり、もう一つはそうした効率化で浮いたリソースを「知財の幅広い活用」に生かしていくことだ。ホンダの言い方では「AI(人工知能)を活用した特許ポートフォリオ管理」と「知財発のオープンイノベーション」ということになる。

●AIで特許管理を効率化

 まず「既存業務の効率化」で2019年から運用を始めたのがAIの活用による特許管理の効率化だ。特許管理とは、別の言い方をすれば「特許の棚卸し作業」である。ホンダは2019年現在で、約5万件の特許を保有しているが、各国の特許庁に支払う特許の維持費用は年間数十億円に上るという。そこでホンダは、1年に4回、特許の棚卸し作業をして、それぞれの特許を維持し続けるかどうかを判断してきた。そのたびに、150人の社員でも10日間かかる膨大な作業が発生していたという。

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