出典元:AP通信
サン・ジョアン・デ・メリチ、ブラジル、8月6日(AP)― 南米ブラジル第2の都市リオデジャネイロ近郊の自治体サン・ジョアン・デ・メリチに、“踊る交通巡査”と呼ばれ、市民に親しまれている警察官がいる。
モアブ・ダ・シルバさん(49)は過去21年間、自治体警察の交通巡査として街角に立ち、人の往来と車の交通を整理、誘導してきた。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大に伴ってマスクの着用を義務付けられた今は、交通整理の笛を吹くことも、通行人と握手することもできなくなった。
コロナ禍で人々が内向きになっている現状を打破すべく、ダ・シルバさんが始めたのが“踊る交通整理”だ。
大仰なジェスチャーで車の交通を整理、横断歩道を渡る歩行者とは拳を合わせて挨拶を交わし、多少ぎこちないスピンで体の向きを変えて、バスを誘導するなど、ドライバーや歩行者を笑顔で迎えるダ・シルバさんは、コロナ禍の下一服の清涼剤の役目を果たしている。
(日本語翻訳・編集 アフロ)