弁護士が旅館の若旦那に 甲府・湯村温泉「コロナ禍から故郷守る」(産経新聞)

出典元:産経新聞

山梨県甲斐市出身で東京・赤坂の法律事務所に所属する弁護士、山田安人さん(32)が先月、甲府市の湯村温泉にある創業134年の旅館「柳屋」の若旦那に就任した。柳屋は新型コロナウイルス感染拡大による宿泊客減少で苦境に陥り、山田さんは故郷の旅館を守りたいと自ら助っ人を買って出た。(渡辺浩)

 ■再建矢先の打撃

 山田さんは高校進学で山梨を離れて東京に出た後、慶応大法科大学院を修了し、平成25年に弁護士登録。現在はエンタメやスポーツ界などの企業法務を中心に活動している。

 5年ほど前、父親の先輩が経営していた柳屋に家族で泊まって年越しをした。「料理はおいしくなかったが、露天風呂や純和風の客室に囲まれた日本庭園が素晴らしいと感じた」という。

 その後、経営危機に陥ったが、父親の知人が社長になり、コストカットや中国人観光客の呼び込みで黒字化に成功。料理も徐々に改善され、今ではネットのレビューで「とてもおいしい」という感想もある。

 ところが、今年の新型コロナの影響で客は激減。3月中旬から4月は完全に休業し、5月も連休を除いて休んだ。8月の宿泊者は前年同月比で6割減だった。

 ■明治19年に創業

 湯村温泉は平安時代の大同3(808)年、空海(弘法大師)が道の真ん中の大きな石をつえで引き寄せたところ、湯が湧き出たという伝説が残っている。

 明治時代に掘削が盛んになって温泉郷としてにぎわい始め、柳屋は明治19年に創業した。作家の井伏鱒二や太宰治も湯村温泉を愛し、昭和30年ごろには30軒ほどの旅館が立ち並んでいた。

 ところが36年、約8キロ東京寄りの石和町(現・笛吹市)で温泉が湧き、山梨の温泉街の主役は石和温泉に取って代わられた。56年には兵庫県の湯村温泉が吉永小百合さん主演のNHKドラマ「夢千代日記」の舞台になったことから、知名度は負け始めた。

 湯村温泉旅館協同組合に加盟するホテル・旅館は現在10軒。昇仙峡観光と連携するなどして活性化を模索する中でのコロナ禍だった。

 ■経営陣に談判

 「このまま何もしなければつぶれる。どうしても柳屋を守りたい」。山田さんは経営陣に掛け合い、若旦那の肩書をもらった。役員ではないので法的な権限はないが、弁護士を続けながら経営を手助けすることになった。

 山田さんの役割について、柳屋を統括する渡辺理枝子さんは「助けていただけるのは大変ありがたい。法律だけでなく、いろんなことに通じているので期待している」と話す。

 山田さんは人脈を生かして、経営コンサルタントや空間デザイナー、動画クリエーターなどからアドバイスをもらっているほか、甲府を中心とした山梨県の経営者とのネットワークも築きたいとしている。クラウドファンディングによる資金調達も検討中だ。

 「柳屋を再生することによって、湯村温泉、そして甲府を、山梨を盛り上げたい」と意気込み、支援を求めている。

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