小山薫堂、『おくりびと』の参考にもなった「思い出の一冊」(現代ビジネス)

出典元:現代ビジネス

『小僧の神様』を最初に読んだのは高校生のときですが、放送作家の仕事を始めてから、この小説は自分の作品作りのお手本だと気づきました。

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 神田の秤屋の奉公人、仙吉はある日、屋台の鮨屋に入り握り鮨を一つ食べようとしたが、金が足りず、食べられなかった。

 後日、秤屋に来た客がどうしてか、仙吉を鮨屋に連れていってくれ、自分が勘定をもって、たらふく食べさせてくれた。その後、客は二度と秤屋には現れず、仙吉はその客を神様だと思う。

 小さな作品なのですが、上質なタッチで書かれていて、サプライズ感があって、読んだ後に心がちょっと温かくなる。物語の終わらせ方も見事です。こんな作品を作りたいと今でも思い続けています。

 『中原中也詩集』にはたくさんの種類がありますが、僕が読んだのは大岡昇平編の岩波文庫版でした。中学のときの家庭教師が中原中也について教えてくれ、詩を読んだら、かぶれてしまった。

 彼の人生よりも作品、表現に惹かれたんです。例えば、「サーカス」という詩の出だしの「幾時代かがありまして/茶色い戦争ありました」。戦争に色をつけるということにショックを受け、言葉のリズムに魅了されました。

 高校時代は詩人になりたいと思っていたので、中也のリズムを真似てたくさんの詩を書きました。中也の「骨」という詩を引用してラブレターを書いたこともあります。「骨になってもあなたを思い続けます」という切実な気持ちを伝えたかったのです

 が、相手の女の子には気持ち悪がられただけでした。

 詩人になる夢は大学のときに諦めましたが、未だに中也は好きで、いつか彼をテーマに映画を撮りたいと思っています。

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